2022年3月16日
睡眠のお話
「毎日、眠れていますか?」~睡眠(寝ること)は、脳を休めること~
「学生時代、朝から家族に起こされても、なかなか目が覚めずに困った」という経験をお持ちの方は多いと思います。しかし、30歳を過ぎると、「睡眠の質」は徐々に落ちてくると言われています。学生時代、爆睡できていた方も、50歳を過ぎると、5人に1人の割合で何らかの睡眠障害を抱えているといわれています。
睡眠は、日々生活している私たちの「脳を休めること」です。最低5時間の睡眠が必要といわれています。ある研究では、寿命が長いのは7時間寝ている人、反対に寿命が短かったのは、10時間寝る人だったと報告されています。 睡眠がとれなくなることで、お仕事の効率も悪くなり、大きな事故を起こしてしまうきっかけになる、また、うつ病や様々な生活習慣病(糖尿病になるリスクが1.5~2倍など)を引き起こすこともわかってきました。睡眠障害には、なかなか寝付けない「入眠時障害」、夜中に目が覚める「中途覚醒」、朝早くに目が覚める「早朝覚醒」があります。
「眠れないから」と寝る前にアルコールを取る方がいます。寝る前3時間以内のアルコール摂取(いわゆる寝酒のこと)は、睡眠の質を落としてしまいます。 いかがでしょう。思い当たる方は、少しご自分の生活を振り返ってみてください。
お仕事が終わりご自宅に帰って、寝る直前まで、テレビを観る、パソコンや携帯を使うことが習慣になっていませんか。これらは、脳を刺激するので睡眠の妨げになっているといわれます。 昼間の太陽のような白色照明を浴びると、脳を活発に働かせ、睡眠の質を下げてしまいます。夜は、夕焼けのような暖色系の光を浴びることで、体はリラックスし、睡眠の準備に入りますので、寝室の照明を暖色系にするなどの工夫も効果的だと思います。
疲れているのに眠れないことがありますよね。少しぬるめの38~40℃位のお風呂に10分程度入ることも、自律神経の疲れをリセットでき、入眠がスムーズになるようです。
お昼寝は、夜の睡眠に影響しないように、昼食後15時までに20~30分程度の昼寝は、疲労回復、特に目を閉じることで、脳が休まります。
これが絶対ということはありませんが、いくつか当てはまる方は試してみてください。 しかしながら、ご自分の睡眠状況に疑問を感じたら、かかりつけ医もしくは睡眠専門医に相談をしてみてください。